交通事故の処理について

近年、日本人の人口の増加に伴い、交通事故に遭遇する日本人も多くなってきました。日本人は礼儀としてすぐに謝ってしまう習慣があり、日本とは習慣の違うオーストラリアは不利な立場に立たされたり罪を着せられてしまう場合もあります。 今回、日本人の交通事故のサポートをしてきた虹の会の理事であるスティーブヤングさんにその対処法をお聞きしましたので、とっさのときの参考にしてください。

 

ニュースレター2012年9月号より抜粋

スティーブ ヤング 著

1.直ちに停車してください。

2.車両、土地、人身の損傷状況についてすべて書き留めてください。人身に損傷を与えてしまった場合、自分やその他の人が安全を確保できる限りで救護処置を行ってください。緊急・救急の番号は000です。

3.自分の名前、住所、車両番号を相手の運転手へ伝えてください。もし所有物の損傷、木、フェンスや郵便ポスト等の損害がある場合、同様にその所有者に伝えてください。

4.相手の名前、住所、車両番号を確認してください。また相手の免許証番号、発行州、保険会社名も受け取ってください。目撃者がいる場合は、目撃者の名前、連絡先電話番号も受け取ってください。道路名、車の位置など事故現場の見取図・事故状況を書き留めてください。障害となるものがあった場合は記録しておいてください。

負傷者がいる場合には、西オーストラリア州保険委員会(Insurance Commission of Western Australia)へ電話にて連絡してください。電話番号は9264-3333です。人身被害があった場合、また合計3000ドル以上の車両、所有物の損害があった場合は警察への通報が必要です。www.crashreport.com.au上でオンラインでの通報が可能です。また警察署にて西オーストラリア州交通事故証明書(W.A. Police Report of Road Traffic Crash)を受け取ることも可能です。西オーストラリア州保険委員会(Insurance Commission of Western Australia)の所在地はパース市内、221 St Georges Terrace Perthです。

事故現場では、過失について一切自白せず、発言や行動に注意してください。警官があなたに近づいてきてもその警官には事故詳細を伝える必要はありません。その警官に陳述する場合には、短く明瞭に伝えてください。関与する保険会社がすべての報告をもとに過失について判断します。あなたの保険会社に一切の詳細を報告してください。相手方の運転手はあなたの英語力の不足や権利に付け入るかもしれませんので、気をつけてください。

【交通事故を警察当局に報告が不要な場合】

すべての車両、所有物の損害が3000ドル以下の場合で当該事故による負傷者がいない場合、所有物の所有者がすでにあなたに詳細を報告した場合、ひき逃げ・当て逃げ事故でない場合。

ニュースレター9月号発行

    目 次

  • ハーグ条約についてんんんffffffffんffffffffffffffffffffgdd   –l「離婚」と「子の連れ去り」についてのレポート
  • 交通事故の処理について
  • 聴覚障がいと手話について
  • 事務局だより
  • メンバーズコーナー(原 伸男)

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ハーグ条約 -「離婚」と「子の連れ去り」について –

ニュースレター2012年9月号から抜粋

ニック ジョン 著

グローバル化に伴い、世界中で国際結婚の数が増加しています。統計によると、日本では今や20組に1組が国際結婚、オーストラリア(以下「豪州」)では5組に2組は夫婦の一方、あるいは両方が外国生まれだと言われています。しかし、それに伴いまた国際離婚の数も増加傾向にあるのが現状です。

離婚に関わる手続きには、財産の分割や子のための諸合意がありますが、後者においては各国間における国内法や慣習の違いが大きな問題となっているケースが多いようです。その中でも、世界中で注目されている大きな問題が、どちらか一方の親による「子の連れ去り」です。

 

ハーグ条約とは

 

夫婦間の離婚による一番の被害者は、その夫婦の間に設けられた子供達です。「子の連れ去り」によって一方の親や慣れ親しんだ地と引き離された子供の心の傷は大変深い物となり、一生残るでしょう。もちろん、それは一国内での離婚でも変わりません。しかし国際離婚における「子の連れ去り」は二国間にまたがっており、その後の解決を大変困難にしています。そういった子達の人権を優先して考えようという理由で1983年に発効された多国間条約が「ハーグ条約」です。最近この言葉を耳にするようになったという人も多いのではないでしょうか?

 

正式には「国際的な子の連れ去りの民事面に関する条約 (the Hague Convention on the Civil As-pects of International Child Abduction) 」と言います。世界86ヵ国が批准しており、主要国で非加盟なのは日本だけになっていました。しかし、2011年に日本政府が加盟方針をうち出したことで、日本国内外でも話題になりました。豪州は1987年にこの条約に批准しています。

 

条約の前文には「親権を持つ親から子を拉致したり、子を隠匿して親権の行使を妨害した場合に、拉致が起こった時点での児童の常居所地への帰還を義務付けることを目的として作られた条約である」とあります。この条約は最終的な親権の帰属を規定したりするものではなく、子の利益の保護を目的として、あくまでも児童の常居所地国への返還を規定す

るものであり、その地の家庭裁判所の権限を尊重するために作られたものです。そして、条約の執行において結果的に居住国側の法律が優先されて執行されることになります。

 

豪州(と日本間)の国際離婚について

 

豪州では、両親の離婚後も18歳未満の子供の親権は基本的に父母双方が共同で保有する「共同親権」を採用しています。それに対し日本では、離婚後は両親のいずれかの「単独親権」となります。離婚申請時にどちらの親が親権を持つかを決定しておかなければなりません。このことからも二国間では大きな違いがあることがよく分かるでしょう。

 

豪州で離婚手続きをする場合は、1年間の別居期間が必要です。通常、別居に際して、自分の子のための親の権利を行使するために家庭裁判所に行く必要はなく、非公式の合意によることができます。しかし、何等かの問題や困難が生じた場合、「家族関係センター (Family Relationship Centres)」が全国各地にあり、それに関わる支援やサービスを提

供しています。同センターのサービスは無料または低料金です。その他の支援機関としては「西豪州リーガル・エイド (Legal Aid)」(相談電話番号 1300 650 579 www.legalaid.wa.gov.au)、「コミュニティー法律センター (Community Legal Centres, CLC)」(www.naclc.org.au)などがあります。

 

両親が仲介を試みた後、依然として子のための諸合意に達することができない場合には、西豪州家庭裁判所の命令を求めることができます。西豪州リーガル・エイドの「家庭争議解決プログラム」は裁判所の審判を請求することへの代替手段として、合意に達するための支援を行うことができます。家庭法に関する法的情報を得ることもでき、英語を母国語としない方のための通訳サービスも提供されています。

家庭裁判所は、いずれかの当事者が申立ての直前1年間、豪州の居住者であったか、豪州に居所を有していたか、または通常豪州に居住していた場合、離婚を認定する管轄権を有します。豪州在住の日本人の離婚の場合の準拠法(離婚を認めるかどうか・親権・慰謝料等の判断)については日本の民法が適用されます。しかし、「国際的裁判管轄権」の関係で、原則として日本の裁判所で離婚調停や訴訟はできないのが原則で、現地の裁判所で調停・訴訟を行うことになり、具体的な裁判の進め方・手続きについては,豪州の法律が適用されることになるでしょう。

別居に際し、子との引越しをする親は、事前に他方の親の書面による同意を取り付けておくことが適切です。なぜなら、子が一方の親と過ごす時間に重要な影響を与える場合があるからです。その場合、他方の親から家庭裁判所に対して返還命令を請求される恐れがあります。裁判所が命令を発すると、警察がそれを執行します。

 

他方の親の同意なしに子を国外に連れて行く場合

 

国際的な引越しは、特に気を付けなければなりません。他方の親の同意なしに子を国外に連れて行くことは、子の養育に関する裁判所命令(Parenting Order)が出ている場合、いは、裁判所において審理中の場合は、例え実の親であっても犯罪を構成し、最大3年まの懲役刑となる可能性があります。豪州では親による子の連れ去りを日常会話などでは親による子の誘拐 (parental child abduc-tion)と呼ぶこともありますが、法律上は誘拐罪とは呼ばず「1975年家族法」セクション65Y或いは65Zに対する犯罪と呼ばれています。  詳しくは、在オーストラリア日本国大使館のホームページにも出ていますので、参考にしてください。http://www.au.emb-japan.go.jp/j-web/child_passport.html

 

子が豪州から連れ去られるリスクがあり、豪州旅券の発給を避けたいときには、豪州旅券事務所(Australian Passports Office)に連絡して、子の旅券の発給拒否申請(Child Alert Request)を行うべきです。この手続きはwww.passports.gov.auからオンラインで行うことができます。 また、子の名前を空港の要注意人物名簿(Airport Watch List)に乗せるよう家庭裁判所に申請することもできます。申請は緊急案件として取り扱われ、その子が国外へ連れ去られることが防止されます。

 

ハーグ条約と豪州での子の連れ去りについて

 

豪州からの「子の連れ去り」には、次の二通りが考えられます。ハーグ条約の締約国に連れ去られた場合と、非締約国へ連れ去られた場合です。ハーグ条約に関する情報はハーグ国際私法会議(Hague Conference on International Private Law)のウェブサイトで見ることができます(www.hcch.net)。

 

子がハーグ条約の締約国に連れ去られた場合には、豪州はハーグ条約の締約国ですから、豪州の中央当局(連邦法務省国際家族法部 The International Family Law Section of the Common-wealth Attorney-General’s Department)を通じて相手国の中央当局に対してその子の返還を要求することができます。返還申請が認められるためには、子が直前に条約締約国の一つに常居所を有していたこと、返還日において子が16歳未満であることなどが確認されます。返還申請は、子が連れ去られてから12か月以内になされなければなりません。International Social Service Australia (ISS)の「国際的児童誘拐法律サービス(International Child Abduction Legal Service)」は、申請のための無料の法的支援をはじめ、カウンセリングや国際的仲介などのサービスを提供しています(www.iss.org.au 電話 1300 657 843)。 日本がハーグ条約に加盟すれば、豪州はこの請求を日本に対して行うことができるようになり、日本政府も返還要請に応じる必要があります。しかし、日本はまだ非加盟ですから、豪州からの返還要請があっても応じる必要がないのです。そして、その後の返還手続きを行う場合は日本で始める必要があるということです。先にも述べましたように、親権の問題一つをあげてみても日本と豪州とでは国内法も慣習も違いますから、日本での手続きは連れ去られた親の側にとって不利になることも予想されます。 こういった場合、外務貿易省で弁護士の紹介を受けられる場合があります(電話 1300 555 135)。

法定費用および旅費について、Overseas (Child Custody) Removal Schemeを通じて資金援助が得られることもあります(電話 +61 2 6141 4770)。 日本がハーグ条約に非加盟であることは、日本への子の連れ去りを容易な物にしています。日本人だけでなく、外国から子を連れて日本へ逃れる外国人も居ます。そのことから、日本「拉致容認国家」と

非難されたりもしていました。しかし逆に、日本が定住国で、子が日本国外に一 方的に連れ出された場合には、奪還を 求める公的な仕組みと解決する術がな いということでもあるのです。

 

最後に

 

豪州では「離婚は夫婦の別れであって、親子の別れではない」というのが大原則の理念です。そのために2006年に改正された家族法は、暴力や虐待から保護される必要がない限り、離婚後も父母双方が平等に分担した親責任を持つことが、子どもの最善の利益で あるという考えに基づく「共同親責任」が中核を成しています。離婚は、新たな親子関係を構築するためのスタート地点だと言えるでしょう。

 

親子が最善のスタートを切れるよう、それぞれの手続きをしっかり行うことが大切です。豪州ではたくさんのサポート機関がありますので、困ったことがあればぜひ利用してください。

 

 

国境を超えて子育てに挑む:日本語のある生活

ニュースレター2012年6月号より抜粋

マイヤー 真生 著

外国生活で、日本人の親同士であれ、国際結婚であれ、母国語を維持し、子供に日本語を伝えたいという思いは誰にでもあるものだと思います。世界中で海外在住の日本人数が増え、ここ西オーストラリアでも近年日本人の若い世代の人口が増加して来ています。子育てで言葉の教育に不安でお悩みの方々も多いと聞いています。ここでは、まず簡単に我が家の3カ国語の生活について少し触れ、次に、家庭での日本語教育についてのアイデアや提案などをお話したいと思います。26年間の長い海外生活の中、様々な経験の中ほんの少しだけですが、私のお話が何か若い皆さんの参考になればと願っています。

 

私はオーストラリアに来て以来、こちらで教師の資格を取り、約10年間ぐらい日本語の教師として、小学3年から12年生(高校3年)までを教えてきました。ですが、実際学校で外国語として日本語を教えるのは、家庭で生活用語として日本語を教えるのとは全く種類も、教え方のアプローチ法も違うので、失敗も多くありました。言語学の専門家でもありませんが、今振り返ってみて、言葉を楽しく教えるという教育法を応用して、自分の子供との日本語のある生活に取り入れられた事はプラスになったと思います。

 

我が家の挑戦:3カ国語をどうする?

我が家は15年前に西オーストラリアに落ち着く前に、ドイツに7年、そしてイギリスに6年と、国から国へ渡る「根無し草」のような生活が続きました。息子は二人ともドイツで生まれ、長男が3歳半、次男が7ヶ月でイギリスに移るまでは、日本語に接する時間は、家庭内で私が話しかける他には、同じ町に住む、偶然知り合った同い年の二人の男の子の日本人のお母さんとその家族との交流だけでした。イギリスに移ってからは3カ国語をどのように学ばせて行くかが新しい課題となりました。父親の母国語のドイツ語、母親の母国語の日本語を、子供たちの第一言語(primary language)となった英語での生活環境の中で均等に教えていくのはかなりの挑戦となりました。実際には主人は仕事で子供と接する時間も少なく、必然的にだんだんドイツ語を話す機会も減って来てしまいました。その後、小学校ではオーストラリアに来てから日本語を勉強するようになったため、何とか日本語のある生活は維持できましたが、反省としては、もう少し徹底して日本語ならずドイツ語を積極的に使う家庭内生活環境を作り出すべきだったと感じています。

 

ことばを通して子供との絆を強める

長男が生まれて間もなくの頃を思い出してみると、日本語で子供に話しかけるのが一番自然に感じ、家庭内でも外に出ても子供に話しかけるときは日本語でした。当時フルタイムの仕事先から産休を一年もらい、子供が一才になる頃に仕事に復帰することを考えている時に、復帰するとすればフルタイムしかなかったため、随分悩みました。デイケアではドイツ語での生活になって、子供に日本語に触れさせる機会が大幅に減ってしまい、大事な息子との絆が奪われ、何か大切な物を失ってしまうような気がしました。結局仕事は辞め、母親業に専念することに決めました。 子供の言語教育の家庭方針を夫婦間でよく話し合って決めておく事は良いことだと思います。特に国際結婚の場合、オーストラリアの家族の方々にも、事情をよく理解をしてもらうことが大切です。

 

「教えなければ」と意気込まず、「一緒に楽しもう」

下記に紹介するのは、日本語の教え方のアイデアや提案などを、他のお母さんたちのお知恵も借りて主に幼児から小学校低学年ぐらいを対象に集めたものです。参考にしていただければ幸いです。子供はそれぞれ個性のある一人の人間ですから、子供さん一人一人の生まれてもった性格、年齢、置かれた生活環境、家族との関係、性別などの様々な要素が微妙に言葉の習得に関わってきます。可愛い我が子をやさしく見守りながら、子供さんの行動や気持ちに注目して上げることが大切です。

基本的な姿勢として、何でも楽しく遊びながらすることです。親が一方的に教えるというよりも、子供が積極的に活動に参加できて、親も楽しい遊び方を子供に教えてもらうぐらいの気持ちになれたらより効果的だと思います。そして、常にほめてあげることです。また、「日本語の接触時間はバイリンガル教育の鍵のひとつ」だということを心においておくと良いと思います。

 

話すこと/聞くこと

      • 日本語で話せる機会をできるだけ多くもたせ、 子供とだけいる時は、日本語でしか話さない。
      • 日本語が分からない人がいる時は、英語にかえる。
      • 日本語を話しているとき、英語の単語が混ざっ たら、その単語を日本語になおして、くりかえさせる。いやがれば、子供が、その言葉を覚え るように常に自分で使うようにすれば、そのう ち覚える。
      •  毎晩夜寝る前に、“Good night story”の時間 を作り、日本語の絵本を読んで聞かせてあげ る。これは赤ん坊のころから始める。
      •   日本の歌(童謡など)を一緒に歌う/替え歌を作る遊びも楽しい。
      •   テレビやDVDで、まんがやアニメなどを見るのもよい。
      •   パースの映画祭などに連れて行って、家族で楽しむ。

読むこと

      • まず、自分も子供の心にかえって、いっしょ に楽しむ。
      • ひらがなの積み木であそびながら読み方を覚えさせる。
      • 絵付きのひらがなとカタカナチャートを子供の手の届く高さの壁に貼る/これでひらがなやカタカナを見つけるゲームや言葉作りの遊びなど色々できる。
      • 子供の読む能力を考慮しながら、少しずつ、読ませる量を増やして行く。飽きて来たら続けないで、上手に読めるようになったことを褒めてやる。その後いっしょにケーキを作ったり、 キャッチボールをしたりして遊ぶのもよい。
      • 買い物ができるようになると、日本語のリストをわたして、手分けして買い物をする。

書くこと

      • ひらがなの鉛筆習字。
      • 書道セットを使って、楽しくお習字をする。 (お習字は5、6歳ぐらいから)
      • 海が近ければ、海に連れて行って、砂の上で漢 字のおけいこをする。(字がきれいに見える)
      • 毎年、書き初めを親子でして、お絵描きもいっしょにし、アルバムに子供の成長をつづっていく。
      • 日本のおばあちゃん、おじいちゃんなどから年賀状や小包みが届いた時に、お礼の手紙を定期的に書かせる。

その他、コンピューターを使っての教材や楽しいゲーム、子供番組などもたくさんでていますし、オンラインでも楽しく遊べるものが豊富にあります。お母さん同士で色々情報交換するのも楽しいでしょう。また、日本に一時帰国の折に、小学校で「体験入学」をさせる人も多くいると聞いています。

 最後に

最後に、21世紀のグローバル化された世界では、バイリンガルの子供たちはどんどん増えてきています。実際移民の国オーストラリアでは1970年代の後半以来、多文化主義(multiculturalism)を国の方針としています。政府の統計によると、オーストラリア国内には現在270以上の民族/文化グループが存在し、260語ほどの様々な言語が使われているそうです。(参考.DIaC, 2011:p.2) 英語と日本語だけでなく本当に多くの文化や言語が共存していることが分かります。時代を超えて海外で子育てをする苦労は今も昔も変わりませんが、海外で活躍する日本人の若い人々がどんどん増えて来て、子育てという大事業に携わる経験を分かち合う仲間が周りに沢山いるのは大変心強いことだと思います。将来異文化理解の先端を行くであろう子供たちの未来のために、優しく強く、子育てに頑張って下さい。

 

参考文献:中島和子 2011, バイリンガル教育の方

法:12歳までに親と教師ができること

東京:株式会社アルク

Australia, Department of Immigration and Citi-zenship (DiAC). 2011.

The People of Australia: Australia’s Multicul-tural Policy.

http://www.immi.gov.au/living-in-australia/a-diverse-australia/

ニュースレター6月号発行

    目 次 

  • サンデーマーケットに参加して
  • 国境を越えて子育てに挑む:日本語のある生活
  • 勉強会に参加して
  • 「高血圧」についての講演会の様子
  • 事務局だより(サンデーマーケットの売上げ報告)
  • メンバーズコーナー(マイヤー真生【まき】、岩下真知子)

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ニュースレター3月号発行

   目 次

  • お好み焼きに参加して-2011年11月27日東日本大震災支援チャリティー祭「にっぽんチャチャチャ」
  • 震災支援チャリティー祭、絆、その先にあるもの
  • 21st Annual Silent Domestic Violence Memorial March 報告
  • 事務局だより チャリティー祭とサンデーマーケットについて
  • メンバーズコーナー ジェニングス良子、テリー・イングルトン

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Domestic Violence is a Crime -自分と子供を守るために-

ニュースレター2011年12月号 

index.4虹の会DV研究会 著
2010年12月末に4歳と10ヶ月の二児の日本人母親の方が別居中の夫に口論の末、暴力を振られ、殺害され放置された残忍な事件が報道されましたが、記憶に残っている方もいらっしゃると思います。彼女は長い間、お酒を飲むと暴力を振るう夫との毎日の生活に恐怖でおびえながら暮らし、警察を呼んだこともあったとか。その後、施設に入居したり、家に戻ったりを繰り返したようですが、残念な事にこんな悲惨な事件になってしまいました。

このような事件が二度と起こらないように、被害者の方の死を無駄にしない為にも、私達はDV に関してもっと知るべきことがたくさんあるのではないかと数人が集まり、勉強会を始めました。

DVとは

DVとはまず、DVの定義を調べてみると、結婚や同棲・恋人の相手から受ける身体への暴力のみならず、下記の4項目があります。重要な点は、普通の(夫婦)喧嘩とは異なり被害者が少しでも怖いと思う事です。

 1. 個人の人格を認めず所有物のように扱う (Possessivenes)

    • パートナーがどこで何をしているか、誰と一緒か常にチェックする
    • パートナーがどこで誰に会うか、行動の制限をする
    • お金を一切渡さない又は金銭的にコントロールする

2.  嫉妬 (Jealousy)

    • 理由もなくパートナーが忠実でなく浮気をしているととがめる
    • 暴力的で不快な態度を示し、家族や友達から切り離す

3.  けなす( Put down)

    • パートナーを公衆の面前や家庭内で知性やルックス、能力などを屈辱的に攻撃する
    • 常に他者とパートナーを否定的に比べる
    • パートナーとの関係の中ですべての問題はパートナーに責任があると非難する

4. 脅威と脅し(Menace & Threats)

    • 怒鳴る、不機嫌に黙りこくる、故意にパートナーの大事にしている物を壊す
    • パートナーやその家族、友達やペットなどに暴力を振るう
    • 性的強要・暴行をする

 対処方法

最も大切なことは被害を受けているあなたと子供の安全性のことです。安全な住居を得ること、危機からの解決法、子供のこと、金銭的な問題など、 “Safety Plan”について誰かに相談するべきです。具体的な対策は以下の通りです。

1.何が起こったかを日記に細かく記しておく。言語暴力は特に証拠 になり難いので、実際にどういう事を言われたかを記載して下さい。特に“浮気したら殺してやる”とか“子供に二度と会わせないぞ”などの脅迫。これはその時どうしたらいいか迷った時でも、後から自分の身を守るためにパートナーを訴えようと思った時などに役に立ちます。後記で説明するVROを取得する時や警察に訴える時など。

2.怪我をさせられた場合、直ちに医療機関に助けを求め、医師に何が起こったかを説明し、診断書を書いて貰い、オリジナル+コピー(信頼出来る人へ預ける)を保管する。

3.怪我の具合や、所有物損傷などの証拠となるものを写真(携帯のカメラもOK。でもくれぐれもパートナーから見つからないように)に撮り、コピーを信頼できる人へ預ける。

4.もし、 SMSや留守電などで脅迫されたら、メッセージを保管しておく。

5.前もって信頼できる人にお金やパスポートなどの重要な書類のコピーや予備の鍵な必要と思われる物を預けておく。

6.事前に個別の銀行口座を作っておく。

7.身に危険を感じ、家に留まっていることが安全ではない時は、直ちに信頼のおける親戚、或いは友達に助けを求めるか、専門機関に連絡をし、シェルターを紹介してもらいましょう。

8.緊急に家を出る場合、パスポート、運転免許、子供の出生証明、結婚証明書、銀行口座の明細、クレジットカード、医薬品、法的に必要な書類(certified copyをJustice of the Peaceを介して作っておく事をお勧めします)衣類やその他必要な物すべて、前もってリストにしておき、持ち出すようにするようにしましょう。一度家を出ると、簡単には所有物も取りに行けない状態になるからです。

9. しかしやむを得ず取りに行く場合は、警察に ‘Police Stand by’(エスコート)を電話で予約してより安全な行動をとりましょう。数回電話しないと来てくれない場合が多いですが気長に電話してください。この場合最高でも 30分くらいなので家具などの運送時などは難しいかと思います。

10. 自分や子供の身の安全を守るために Legal Aidや警察などの機関を通して加害者の相手に Violence Restraining Order(VRO:暴力行為拘束勧告令または接近禁止令)を出してもらうことになることもあるでしょう。これは裁判所から出された法令で、加害者があなたに接近や連絡をしないようにさせ、あなたへの暴力や罵倒などの脅かしから守ってくれるものです。その他に子供の親権のこと、あなたのビザに関してのこと、離婚についてなど法律的にいろいろな問題があると思います。必ず Legal Aidのような機関から専門のアドバイスを受けられたら良いでしょう。

オーストラリアではDVを子供の前でやる事自体が犯罪になります。 Department for Child Protectionに相談するのも良いでしょう。たとえ母親のみが被害者でも子供を守る義務があります。子供の立場になって勇気をもって行動に移してください。

パースには20箇所以上のシェルターがありますが大体どこも Non profit organisationが経営しているので料金がかかります。一泊$ 20くらいでしょう。CentrelinkからRent assistanceというのがおり、シェルターのスタッフが手続きの手伝いをしてくれると思います。それ以外にもDVの教育、VROやPolice Stand byの手配、アパート探しの手伝いなどしてくれます。ただ利用者が多いのですぐに入れない場合も多いみたいです。手順としてはまず最初に本当のDVかどうか調べるためスタッフが “Phone assessment”をします。この時決め手になるのが最後にDVにあったのはいつかという事とどういうDVをされたか、そして子供の年齢などを聞かれますが場合によっては空きがあっても入れない時もあります。また予約制ではないので毎日電話することになります。入ってからは友達なども尋ねていけないようです(外では会える)。

問い合わせ先

1.Legal Aid Domestic Violence Legal Unit (8:30am-4:30pm) 9261 6254

法律的な相談。主にVROや親権の相談。所得がない人(専業主婦など)には無料で弁護士/カウンセリング をつけてくれる。通訳サービスあり。

父親がOZの場合自分に子供の全親権がない場合(Full Custody)許可なしで子供を日本に連れて帰るのは違法になるようなのでこのような状況のときは相談してください。

2.Family Violence Service 9425 2455(パースの Central Courts内)

他の地域の Magistrate Court内にもある。法廷でVROをとる時、書類作成の手伝いをしてくれる。 Safety Planもたててくれ、シェルターの紹介もしてくれる。午前10時までには行きましょう。通訳の予約可。また Duty Lawyerもいるので一人で法廷に立ちたくない人はぜひ相談してください。【無料】

http://www.victimsofcrime.wa.gov.au/F/family_violence_service.aspx?uid=4170-2512-7364 -4335を参照してください。

3.Multicultural Women’s Advocacy Service(Perth, Gosnells, Mirrabooka, Fremantle and Rockingham《9:00am-4:30pm》)9328 1200 or 9227 8122

シェルター、住居、カウンセリングなど

 

ニュースレター12月号発行

   目 次

  • Domestic Violenceis is a Crime-自分と子供を守るために-
  • 孫にはやさしい献立
  • 事務局だより(定時総会について)
  • メンバーズコーナー(ルーカス祐子、マクレーンあきこ)

 

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風邪でGPを受診した時によく聞かれるオーストラリアの医療についての疑問

ニュースレター2011年9月号から抜粋

日本語医療センター代表 千綿真美 著

ウイルス感染(Viral infection)ですね、パナドールを服用して、水分をよく取って、ゆっくり過ごすように。風邪症状でドクターの診察を受けて、たいていの人がこのように言われているかと思います。日本だったら、抗生物質に鎮痛解熱剤、痰がらみや咳を抑える薬からうがい薬に胃薬まで処方してもらえるし、症状がひどければ外来ですぐに点滴まで受けられるのに・・・・とぼやく声がよく聞かれます。

 パナドール

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Panadol (Paracetamol) は別名アセトアミノフェン(Acetaminophen)で鎮痛解熱剤です。アスピリンやイブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬と異なり、胃に優しく、ほぼ副作用も依存性もないという点から、オーストラリアでは乳児から大人まで幅広く使われています。

風邪はそもそもウイルス感染によるものであって、このウイルスに対して抗生物質は効きません。ウイルスは身体の免疫が働き、何もしなくても数日経てば排出され回復しますから、その間不快な症状を抑えるためにパナドールなどを服用しておけばよいという見解です。抗生物質が必要となるのは、ウイルス感染に続き引き起こされた肺炎や気管支炎、副鼻腔炎、中耳炎、扁桃腺炎などの細菌感染です。日本ではこの細菌の 2次感染を 予防するために風邪の引き始めから抗生物質が処方される治療方針が主ですが、オーストラリアの治療方針と違うために戸惑うかと思われます。ただしこちらでも喘息を持っている方や風邪を引くたびに気管支炎や扁桃腺炎を引き起こしているという病歴がある場合はその旨を考慮して抗生物質の処方が早めにされますので、ドクターにきちんと説明しましょう。

 点滴

点滴はオーストラリアでは重症で病院に入院しない限りは簡単には行われません。口から水分を補給できる状態であれば必要ないという見解です。日本で風邪や胃腸炎で受ける点滴のほとんどは電解質とブドウ糖補給がメインです。発熱や下痢や嘔吐で身体が脱水傾向にある時は頭痛やだるさがひどくなります。よって点滴によって直接血管内に電解質やブドウ糖を即効で補うことで気分が多少良くなります。オーストラリアでは水分をよく取りなさいとアドバイスされますが、特に点滴代わりにいいものは“ Gastrolyte ”などは薬局で買える総合電解質補正製剤でこれは“飲む点滴“になりますし、 Cordialはスーパーで買える水で薄めて飲めるジュースですが、これも糖分とナトリウムが補給できます。 Gatorladeなどのスポーツ飲料もよいでしょう。

 うがい

うがいは西欧の医療文化では効果があるものだとはあまり認識されていませんのでドクターたちはうがい薬を処方しません。以前に豚インフルエンザ流行の際に受けた講義で聞きましたが、うがいが存在しない文化も世界には多くあり、よって WHO'世界保健機関(の予防マニュアルには“うがい”は載っていないそうです。ですからこちらの薬局でもうがい薬は売ってはいますが、ドクターたちはうがいするなら薄めた塩水でとアドバイスされるぐらいが多いかと思われます。

 胃薬

日本にはオーストラリアには存在しない、ドクターたちにも何の成分かもわからないたくさんの種類の胃薬が存在し、抗生物質などを処方された時には必ず一緒に処方されています。これもまたたいていはあらかじめ薬によって胃の調子が悪くなるのを抑えるための予防的な目的です。オーストラリアでは胃薬の種類はそれほど多くはなく、明らかな胃炎や胃潰瘍などに対しての治療としてのみの処方となります。

異国に来て今までと違う医療方針に戸惑うことは多いかと思いますが、診察を受ける時には疑問があればドクターにきちんと聞いて納得し、希望があれば伝えるようにすることが大切です。

 

 

ニュースレター9月号発行

    目 次
  • 虹の会の皆様へ(在パース日本国総領事 石川達雄)
  • 産後に見られる精神的ストレスとパースで受けられるサポートシステムについて
  • 風邪でGP(一般開業医)を受信した時によく聞かれるオーストラリアの医療についての疑問
  • 事務局だより(勉強会を終えて)
  • メンバーズコーナー(武田 政俊、ウェブスター 陽子)

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